久し振りすぎSS
2008-04-29 Tue 18:14
 【小さな夢】


お久し振りです。
PCを開かぬまま、ここまで来てしまいました。

いい加減、このままではいかんと思い、
立ち上がった次第でございます・・・!←大袈裟

そんな訳で、久し振りにSS書いてみました。
宜しければ、お付き合い下さい☆



<注意>
鋼SS、エド×ウィンです。







いつとは分からない。
ふと帰ってきては、
ふと居なくなってしまう。

何度も繰り返しているのに
慣れることは無い



ねえ
決して多くは望まないから



夕暮れの光
ペンを走らせる音
濃い目に入れたコーヒーの匂い

少しだけ、近くで
貴方が微笑む



私の、幸せ







【tiny dream】








手の中には綺麗に磨き上げられた機械鎧があった。
つい何日かまえに、バラバラになって戻ってきた。
それを繋ぎあわせた物だ。

ごめん、と申し訳なさそうにする顔を、思いっ切り殴った。
謝っただろ、と怒る声を思いっ切り無視した。

いくら壊れても、戻せないものがある事を知っているはずなのに。
彼が、一番よく知っているはずなのに。



不安。不満。
大きく膨らむ感情を燻らせながら、ウィンリィは廊下を進む。

二階の奥の書斎。
開け放たれたドアの奥に、彼の横顔があった。



ふう、と。
広い部屋でも聞こえるように、ウィンリィは溜め息をつく。
すると、それまで分厚い書物にしかめっ面を向けていたエドワードが、顔を上げた。
「あ、直ったの?サンキュー。やっぱ片腕だけだと不便だよな」
エドワードが少女の持っている機械鎧を認めて笑顔を見せた。
しかし、ウィンリィは何も答えず動こうともしない。
「・・・・・何だよ?」
「別に」
夕暮れは木々の間から、濃いオレンジ色の光で部屋を染め上げる。
不満そうに膨らんだウィンリィの頬も、同じ色に照らされていた。
「別にじゃねーだろ?あからさまに怒ってるじゃねーか」
「・・・だって・・・・・・」
「俺が機械鎧壊したの、まだ怒ってんのか?悪かったよ。お前の最高傑作に傷つけちまって」
「・・・・・・」



違うの
そうじゃないの



伝えたい事がある。
でも、何ていったら良いか分からない。
それ以上、言い募ることができずに、ウィンリィは視線を自分のつま先に落とした。
不覚にも視界が滲み、揺らぎ。
ウィンリィはすこしだけ、唇を噛む。
「・・・おい・・・どうしたんだよ?」
いつもと違う幼馴染みの様子に、エドワードは立ち上がった。
勝気に自分を見据えるはずの瞳も、憎まれ口を叩くはずの唇も、俯いてよく見えない。
「ウィンリィ、泣いてんのか・・・?」
エドワードが近づいてくる。



駄目、来ないで
見ては駄目
急に優しくしないで
――――こんな想いを、知られたくは無いのに・・・!



上を向かせようと、頬に手を添える。
微かに感じる、温かい生身の指先。
「・・・・・エド」
搾り出したような、呻くような声。
エドワードの視線の先で、薄茶色の双眸が涙で濡れている。
触れただけでいた指先で、エドワードはそっとウィンリィの涙を拭った。
一瞬、弾かれた様に見開いた瞳は、再び辛そうに歪み、透明な雫をぽろぽろと零す。
「どうしたんだよ」
「・・・・・何でもない」
「何でもなくないだろ。ちゃんと言ってくれよ」
「・・・・・言いたくない」
「ウィンリィ」
少し強めの、促すような声音に、ウィンリィは小さく呟いた。
「・・・私は、機械しか直せない」
「え・・・?」
「私には、機械鎧しか直すことが出来ない!」
真意を量りかねて聞き返したエドワードに、ウィンリィの語気が強まる。

「機械鎧じゃなかったら・・・・・粉々になったのが機械鎧じゃなかったら・・・私・・・私は、どうすれば良いの・・・!?」





かける言葉が見つからなくて。
それでもこれ以上ウィンリィの辛い顔を見ていられなくて。

エドワードは少女を腕の中に掻き抱いた。




「・・・泣くなよ」
少しだけ低い声が、ウィンリィの耳元に降ってくる。

「お願いだから、泣くな」





それだけを告げて、ぎゅっと強く抱きしめる。
ゆっくりと生まれる熱。
突然のエドワードの行為に驚き、強張った体が徐々に解けていくのが分かる。
たったこれだけの事で、心が落ち着いていくのが分かる。

ウィンリィの中で、エドワードという存在がどれだけ大きいかが分かって――――余計に、泣けてくる。


これだけ。
たった、これだけの事で――――。






どれだけの時間が経ったのか。
部屋の光が濃いオレンジから薄暮へと変わり、やがて静かな暗闇の中に全てが埋まっていく。
つと、腕の中の少女が身じろいだ。
「ウィンリィ?」
エドワードは腕の力を緩めた。
「・・・・ずるいよ、エド」
そう言って、ウィンリィはちょっとだけ微笑んだ。



怪我をしないでなんて、甘い事を言えない場所にいるのを分かっている。
危険な場所で戦う為の手を、足を、自分が与えてやっているのだから。

全て分かっている事。
全て選んでやっている事。

どこにも行かないで、側にいてと。
そんな事を本気で言い募ろうなんて、思っていない。
どこにも行かない、側にいると。
無理に言わせて、辛い顔をする彼なんか見たくない。



でも―――と、ウィンリィはエドワードを見つめた。

それでも我が儘を、裏腹な想いを言いたくなるのは
それだけ貴方が好きと、言う事なのだろうか。



普通の恋人が愛を囁きあうように、
側にいてと、危ない事をしないでと、言いたくなってしまうのだろうか。

貴方は“普通の人”では無いのに。



「エド」



「待ってるからね」




頬に口付ける。
ビックリしたような顔をして、それから照れたようにはにかむ。
自分から抱きしめたくせに、急におずおずし始めて、
頬に添えられた掌が微かに震えていて、




掠めるようなキスは、一瞬の出来事。




きっと、私たちにはそれくらいが調度良いんだね。
貴方は帰ってくる。
私は待っている。
引き止めたりしない。
駆ける手足を渡してあげる。
そして、無事に戻ってきたなら、


こうして、少しだけ抱きしめてくれれば、それでいい――――。





「・・・・ありがとう」





それはどちらの言葉だったか。
エドワードはウィンリィの手を強く握った。
優しく微笑みに歪む瞳に顔を寄せ。





影は、再び重なる。








わけわからん(こら)
作者が混乱してるのに、公開して良いのだろうか・・・。まあいいか(死)
まあ、ついつい言いたくなっちゃうのよね、って話?

・・・・・ごめんなさい(平伏)
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この記事のコメント
お久しぶりです!モコでございます。

たいぼーの!珪さんのエドウィンSS更新!!嬉しいです☆
うおおお切ないですね!
先日これまた久しぶりにCrystal KayのMotherlandを聞いたのですが、
それが今、勝手に脳内再生されましたよ。
あの年頃の、少し幼めのカップルなら普通にできることが
エドとウィンリィにはできなくて切なくてじれったいところが、
このCPのいいところですよね!
いや〜いい心臓の運動になりました。にこにこ!
また素敵なSSを読めることを楽しみにしてます。
ではでは☆
2008-06-03 Tue 00:29 | URL | モコ #i91Fr8G2[ 編集] | top↑
ふにゃあああ!!モコさん!!!
お返事がまた、再び、例の如く遅くなってゴメンナサイ!!
こんな亀サイトにコメントを下さるなんて・・・うるる(; ;)

SS、ほんとに久し振りで自分のテイストも吹っ飛んでいましたが、
クリスタルケイ・・・、そうかも!そんなイメージのものが書きたかったのかもしれません!
近すぎて、相手のことが自分ごとのように想われるから
辛くても、止められない、みたいな。

いやあ、モコさんの一言に逆に頭の中がクリアになったって感じですvvv
ありがとうございました!

これからもナイスアシストをお願いいたします(><)
2008-06-24 Tue 03:40 | URL | 珪 #-[ 編集] | top↑
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